仕事はしてきた。
でも、「あなたの強みは?」で止まる。
営業も、融資も、行内の調整も。
書けることはあるのに、並べるほど職歴の説明になる。
全部は書かない。強みは1つでいい。
応募先で役立ちそうな経験を選び、「自分がどう動いたか」まで書く。そこから、自己PRを1本にしていきます。
この記事にはプロモーションを含みます。
銀行の外で役立ったのは、普段の仕事の進め方でした
期日から逆算して進める。こうではないかと考えて、確かめる。銀行で身につけた期日管理や仮説検証が、転職先で重宝されました。
毎日やっていたことを、強みって書いていいのか?
銀行で叩き込まれたことが、別の職場で重宝される。私には、それが意外でした。受賞歴を探す前に、普段の仕事を思い出してみてもよさそうです。
一方、公務員の選考を受けた面接で、私が並べていたのは営業成績や自治体経営の用語でした。振り返ると、相手が求めていた中身とはずれていました。
仕事で役立ったことを、選考でもうまく伝えられていたわけではありません。
銀行という看板を外しても、自分の中には仕事の進め方が残っていました。自己PRでは、それを応募先に伝わる言葉にしていきます。
自己PRに使う経験を選ぶ
表彰されたことや、大きな案件を担当したこと。候補を並べたら、実績の大きさより、応募先の仕事とのつながりで選びます。
自己PRなのに、一番大きい実績を使わなくていいの?
新規開拓の経験を求める営業職なら、顧客と関係を作り、提案につなげた話が候補になります。社内外の調整が多い仕事なら、同じ案件の中でも、関係者の意見を聞いて進めた部分に出番があるかもしれません。
求人票の「仕事内容」と「求める経験・人物像」を見て、自分の経験を使えそうな仕事を探します。まだ応募先が決まっていなければ、気になる仕事の公開求人で試せます。
法人営業・窓口・融資なら、こんな経験も候補になる
法人営業・窓口・融資で、仕事から強みを拾ってみます。いずれも説明用の架空の例です。
法人営業・渉外
資金繰りの相談を受け、顧客の話から、相談の背景にある課題を整理した。
窓口・後方事務
何の手続きが必要か分からず来店した方の話を聞き、必要な手続きと書類を案内した。
融資・審査
決算書だけでは判断しきれず、顧客に事情を聞いて、複数の情報を照らし合わせた。
同じ法人営業でも、実際にしてきたことは人によって違います。応募先の仕事につながる部分を拾います。
思い出した仕事を、もう少し掘り下げる
最初からきれいな文章にせず、次の3つをメモします。
- 何を任されていたか。
- どこで困り、自分はどう工夫したか。
- その結果、何が変わったか。
案件全体の成果と、その中で自分がしたことは、分けてメモします。
公務員向けの自己PRは、募集要項や提出書類に合わせた組み立て方を別の記事で扱っています。
銀行の仕事を、外の人にも伝わる言葉にする
顧客名は書けない。でも「稟議作成を担当しました」だけでは、自分が何をしたかも見えません。
顧客名を出さずに、具体的に書く
案件の話を詳しく書こうとすると、顧客名や取引内容に触れそうになることがあります。
具体的にするって、取引先のことまで書くの?
顧客名や外へ出せない取引情報は伏せます。そのうえで書くのは、自分が担当した範囲と、判断や工夫です。
外へ出さない情報
- 顧客名・案件名
- 取引の固有情報
- 特定につながる金額
伝えたい仕事の中身
- 担当した範囲と課題
- 自分が確かめたこと・工夫
- その結果
たとえば関係者の希望が食い違ったなら、何を確かめ、どんな順番で調整したのか。取引先の名前より、そこで自分がしたことを詳しく書きます。
ただ、名前を伏せれば何を書いてもよいわけではありません。ほかの情報との組み合わせで相手が特定されないか、社外へ出せない内容が含まれていないかは確認してください。
売上の数字がない仕事は、工夫と変化を書く
窓口や後方事務の経験を、無理に「売上○円」の形へ直す必要はありません。
確認方法を工夫してミスを防いだ。顧客の話を聞いて必要な手続きを整理した。周囲と連携し、業務を滞らせずに進めた。
そんな経験があれば、当時の状況、自分がしたこと、その後どうなったかを書けます。数字がなくても、仕事の中身までなくなるわけではありません。
「稟議作成」の中にある仕事を書く
職務経歴書に「融資の稟議作成」と書く。銀行員同士なら、どんな仕事か思い浮かぶ言葉です。
「稟議作成」だけで、仕事の中身まで伝わるのか?
言葉を知っている人でも、その中で何をしていたかまでは分かりません。
仕事の中身を伝える例
顧客の財務状況や資金使途を整理し、行内で判断するための材料をまとめました。
これなら、何を見て、何をしたかが伝わります。実際に担当した内容に合わせて書き換えてください。
まだ材料が見つからない場合は、銀行での経験を小さく分けて考える方法もあります。
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銀行での経験を「業務→要素→成果→再現性」へ分解する手順を整理しています。
5つをつないで、自己PRを1本にする
選んだ強みを、経験で裏付けていきます。書く順番はこの5つです。
自己PRを1本にする5段階
- 1強み
- 2経験
- 3行動
- 4結果
- 5活かし方
ここでは、法人融資の経験から「関係者と調整して仕事を進める力」を選んだ例を見てみます。応募先も経験も、説明用に作った架空の設定です。実在の求人や、私自身の実績ではありません。
想定する応募先:法人向けサービスの導入支援
顧客の希望を聞き、社内の担当者と対応内容や日程を調整して、サービスの利用開始まで進める仕事です。
この仕事に向けて書くなら、「何を調整したか」と「どう進めたか」が分かる経験を使います。
応募先の仕事へつなげた自己PRの例
1.強み
私の強みは、必要な作業と期日を整理し、関係者と調整して仕事を進めることです。
2.経験
法人融資の手続きで、顧客の希望日までに必要書類がそろうか、見通しが立っていない案件がありました。
3.行動
私は不足している書類と確認事項を整理し、顧客と提出日を確認しました。その予定を関係部署にも共有し、確認する順番を相談しました。
4.結果
必要書類の提出と行内の確認が進み、予定していた実行日に間に合わせることができました。
5.活かし方
貴社の導入支援でも、顧客の希望と社内で対応できる内容をすり合わせ、利用開始までの段取りを整える仕事に、この経験を活かしたいと考えています。
番号とラベルを外してつなぐと、自己PRが1本になります。提出するときは、自分の経験に置き換え、指定の文字数に整えます。
最後を「この経験を活かしたいです」で止めると、別の会社にもそのまま出せる文章です。例では「利用開始までの段取りを整える」と、応募先の仕事まで書きました。
最初の1本から、名文にしなくて大丈夫です。まずは自分がしたことを並べ、重なる言葉や、つながりにくいところを直していきます。
求人と照らして、提出する文章に仕上げる
経験のメモは、応募先が決まっていなくても作れます。提出用に仕上げるときは、選んだ強みと最後の「活かし方」を、その求人に合わせて確かめます。
候補の求人がある
求人票を見て、強みを使える場面を最後の一文へ。つながらなければ、選んだ経験を見直します。
これから自分で求人を探す
企業の採用ページや公開求人で、仕事内容と求められる経験を見比べます。今すぐ応募を決める必要はありません。
求人選びや経歴の評価を相談する
自分の経験で候補になる仕事を一人では絞りにくいなら、転職エージェントに相談する方法もあります。
相談先を探している場合は
管理職や専門職など、これまでの経験を活かす転職を考えているなら、JAC Recruitmentも相談先の候補です。
管理職・専門職などのハイクラス転職を中心に支援するサービスです。経歴や希望条件、募集状況によっては、紹介できる求人がない場合もあります。
出す前に、7つを確かめる
文章ができたら、ここを確認します。
提出前のチェック
- 伝える強みを1つに絞った。
- その根拠になる経験を書いた。
- 自分が何をしたか分かる。
- 事実より話を大きくしていない。
- 応募先のどの仕事で活かすかを書いた。
- 顧客名など、外へ出せない情報を入れていない。
- 銀行の外の人にも伝わる言葉にした。
仕上げに、声に出して読んでみます。きれいに書けていても、面接で聞かれたときに、自分の言葉で説明できるかは別です。
言い慣れない言葉があれば、普段の言葉へ。実際より大きく書いたところがあれば、事実に合わせて直します。文章の中だけ、別人になる必要はありません。
書類が通らなくても、自己PRだけが原因とは限らない
私は転職サイトに登録し、自分からも応募していました。それでも、不採用通知が続く時期がありました。
エージェントとの面談でも、具体的な案件はほとんど出てきませんでした。
「また案件があればご案内します」
そう言われたとき、画面を見つめたまま手が止まりました。
ただ、この経験から「自己PRが悪かった」とは断定できません。求められる経験や募集状況など、文章以外にも確かめることがあります。
自己PRを直すことと、自分の経験に価値がないと決めることは、分けて考えたいです。
書けた自己PRを、自分の言葉で伝える
求人とのつながりを確かめ、出せない情報を除き、自分の言葉で説明できるところまで整える。ここまでできたら、指定の文字数や提出形式を確認します。
公務員の面接へ進む場合は、聞かれやすい質問と答え方をこちらで確認できます。
全部の経験を詰め込まなくても、選んだひとつを具体的に話せれば、伝えられることはあります。書いた文章を、自分の言葉でも伝えられる形で持っていきましょう。



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