銀行から自治体へ転職した理由|休めるようになって気づいたこと

銀行から自治体へ転職した理由|休めるようになって気づいたこと 銀行員から公務員へ転職
ノルマから離れたい。休みをちゃんと休みたい。

営業を離れれば、休日もちゃんと休める?

10年以上勤めた銀行から自治体へ転職した私は、仕事から気持ちを離せるようになりました。
ただ、辞めてから気づいた「銀行で残したかった働き方」もありました。

新しいノルマの紙を見た朝

銀行で働いていた頃、年度初めの営業会議で新しいノルマの紙を見ました。

そこには、前年より積み上がった数字が並んでいました。

運営者

「このノルマを、あと何回繰り返すんだろう」

銀行でこの数字を追う毎日から、離れたくなりました。

数字に追われず、落ち着いて働きたい。休暇を取り、休日は気持ちまで休めたい。願いは、わりと切実でした。

民間も受けたうえで、​自治体を選んだ理由

当時の選択を、質問に答える形で振り返ります。

自治体一本で決めたわけではありません。銀行を辞める前、民間の企画・管理・事務系にも応募し、面談まで進みました。

民間にも応募した中で、自治体を選んだのはなぜですか?

自治体なら営業・販売ノルマから離れ、休日も休めそうだ、というイメージが強くありました。

一方、民間では採用に至った企業がありませんでした。そうした状況もあって、自治体を選ぶときには、こんな気持ちもありました。

運営者

「もう、ここでいいか」

民間と自治体の条件を十分に並べ、ここが決め手だと選び切ったわけではありません。ノルマから離れて働き方を変えたい、という希望が中心でした。

休日は、前よりちゃんと休めるようになった

銀行から自治体に移って、休日の変化ははっきり感じました。

  • 休日に銀行のノルマや営業の進捗を考えなくなった。
  • 休み明けの仕事を思って憂うつになることが減った。
  • 休暇は銀行時代よりかなり取りやすくなった。

休日に仕事から気持ちを離せる。ここは、自治体へ転職してよかったとはっきり言えます。

辞めた銀行にも、惜しいところはあった

休日は休めた。で、仕事中も楽になった?

運営者

できれば、そっちも一緒に楽になってほしかったんですけどね。

自治体に移り、仕事中に銀行の営業ノルマへ追われることもなくなりました。消えたのは、次の負担です。

  • 月末・期末の数字への焦り。
  • 上司に営業の進捗を聞かれる緊張。
  • 商品を勧める重荷と、同僚との営業成績の比較。

その一方で、数字を達成した喜びや仕事の張り合いも薄れました。

営業を離れたかったのは本当です。でも、銀行時代のように自分から仕事を作りにいく方が、次々と依頼を受けるより私には合っていたのかもしれません。

仕事の進め方は、こう変わった
銀行での私自分で段取りを組む担当先や案件を中心になって進める
自治体での私依頼と調整に合わせる予定が変わり、周囲の判断も確かめる
どちらにも調整はあった。私が感じた違いは、自分で段取りを組める感覚。

銀行では、​自分で段取りを組む​感覚があった

銀行では、自分の担当先や案件を中心になって進められました。

  • 案件の順番や段取りを、自分で考えられた。
  • 提案が通る判断基準が、比較的分かっていた。
  • 成果につながると説明できれば、周囲の協力も得やすかった。

自分のペースで選んで動けることに、私は手応えを感じていたのだと思います。

長く銀行にいたので、誰にどう話を通せばよいか分かっていた面もあります。

仕事との相性と、慣れた職場での動きやすさは、きれいには分けられません。

自治体では、​確認を重ねる​安心感と手間があった

自治体での仕事は、銀行時代のように担当案件を自分中心で進める感覚とは違いました。応募前には、自治体の職員紹介と説明会も見ています。

職員紹介や説明会で、入ってからの毎日の仕事はどこまで想像できましたか?

職員紹介や説明会では、主に職場の雰囲気を見ていました。自治体に入ると、資料作成や庁内調整に時間を使う場面がありました。

運営者

「うわー、事務作業は銀行よりだるいぞ」

前例や周囲の判断を確かめて進める仕事もありました。応募前には、そこまで具体的な手順は見えていませんでした。

応募前は職員紹介と説明会で職場の雰囲気を確認。入ってから資料作成や庁内調整、前例確認のある仕事の進め方を知ったイメージ。
応募前に見ていた職場の雰囲気と、入ってから知った日々の仕事の違いを図にしました。

たとえば、住民や他部署からの問い合わせへの対応にも、その確認がありました。

問い合わせに答えるまで、どんなことを確かめていたのですか?

自分には一般常識で答えられそうな内容でも、後から苦情にならないよう、前例や他自治体の似た事例まで調べることがありました。

運営者

「おいおいまじかよ、こんなに確認する必要ある?」

私のいた職場では、明文化された決まりというより慣行でした。部署や自治体によって差はあると思います。

そこまで調べることで、回答や答えるときの気持ちは変わりましたか?

答えがほぼ同じことも、条件や伝え方を変えたこともありました。

確認前には言い切れなかったことも、調べた結果、はっきり答えられるようになったことがありました。調べた分、答えるときの安心感は増しました。

ただ、時間も使います。答えられそうな問い合わせでも広く調べ、確認を重ねると、自分の判断だけでは先へ進めにくい場面もありました。

運営者

「銀行でここまで確認して時間をかけたら、ブチギレられるだろうな」

私には、真面目に受け止める人ほど時間を使いやすい、と感じられました。確認で得られる安心感はあっても、その手間には戸惑いました。

自治体での問い合わせ対応のイメージ。問い合わせを受け、前例や他自治体の似た事例を確認してから回答する。
自分にはすぐ答えられそうに見えた問い合わせでも、回答の前に確認を挟んだ例です(私の職場の場合)。

前例の確認に限らず、必要性をすぐには納得できない依頼もありました。

仕事の必要性に納得できないときは、どう対応していましたか?

目的を確かめたり、自分の案や代案を出したりしました。場面によっては、周囲との摩擦を避けて合わせることもありました。

運営者

「大人になれよ、私」

どの対応を取るかは、仕事ごとに使い分けていました。

自治体でも自分で選べる場面はありました。ただ、無理に進めると周囲との摩擦が生まれそうで、関係者の納得に時間を使うこともありました。

別の依頼が入ると、自分の予定を組み替えることも。順番や期限を相手に合わせる場面がありました。

銀行でも調整はしていました。それでも、担当案件を動かす調整と、次々と入る依頼に合わせる調整では、手応えが違いました。

問い合わせへの回答とは別に、何十枚もの調整資料を作り、あちこちに配慮して無難な結論に着地したこともありました。

資料の厚さほど、達成感はありませんでした。

銀行で身につけた期限や段取りの管理、相手への説明・調整は、自治体でも役立ちました。仕事が変わっても、使える経験はありました。

私の場合、転職でストレスの量が減ったという実感はありませんでした。でも、休日は仕事から離れられるようになった。この二つは、どちらも本当です。

休めるようになったことと、毎日の仕事に手応えがあることは、別々に考える必要がありました。

自治体で営業の代わりに何をしていたのか。仕事内容を具体的に知りたい方は、次の記事へ。

求人票を開く前の二行メモ

今、転職前に戻れるなら、自治体への応募をどう考えますか?

それでも自治体には応募したと思います。ただ、決める前に、民間の営業以外の仕事ももっと比べたはずです。

運営者

「隣の芝生が青く見えすぎていた」

休日をちゃんと休みたいという希望に加え、自分で段取りを組む感覚も残したかった。二つ目は、銀行を離れてから気づきました。

「ノルマは嫌だ」は言える。じゃあ、何は残したい?

「営業を辞めたい」と思っているなら、求人票を開く前にスマホのメモへ二行だけ書いてみてください。

なくしたいもの:
ノルマへの焦り、休日まで仕事を考えること、商品を勧める重荷。同じ営業でも、何が一番しんどいかは人によって違います。まず一つ選びます。

次の仕事にも残したいもの:
自分で段取りを組めること、お客さんと話すこと、成果が見えること。嫌になった仕事の中にも、なくなると惜しい部分があるかもしれません。

私なら、一行目は「休日までノルマを考える生活はやめたい」。

二行目は「自分で段取りを組む感覚は残したい」です。嫌だった銀行の仕事にも、自分に合っていた部分がありました。

求人票を読むときは、この二行を横に置いてください。なくしたい負担が減りそうか、残したい働き方ができそうか。自治体と民間の両方で見比べます。

「営業なし」だけでは、毎日の仕事を自分でどう進められるかまでは分かりません。求人票で見えなければ、説明会や面接で聞いてみます。

自治体・民間のどちらでも

  • 日々の仕事の優先順位は、誰がどう決めていますか。
  • 予定外の依頼が入ったとき、進めている仕事との優先順位はどう調整しますか。
  • 休日に仕事の連絡や対応が必要になることはありますか。
  • 休暇は、職場でどのように調整して取っていますか。

自治体なら

  • 住民や他部署から問い合わせが来たとき、回答までに何を確認しますか。

民間の営業以外の仕事なら

  • 営業でなくても、売上や件数などの数字の目標はありますか。

聞いた内容を、自分の二行と比べてください。入ってからの実態を全部見通せるわけではありませんが、職種の名前だけで選ぶより、確かめたいことがはっきりします。

民間の営業以外の求人も並べて比べたい方へ。転職先の候補や年収、求人・転職サービスで確かめる順番は、次の記事で整理しています。

転職せずに迷い続けるよりは、よかったかな

良い面も悪い面もありました。それでも、転職せずに「転職した方がよかったかなー」と迷い続けるよりはよかったかな、と思います。

これから営業を離れようとする人には、私が辞めてから気づいたことも、転職前に確かめてほしいです。

次にすること

  1. なくしたい負担と、残したい働き方を一つずつ書く。
  2. 自治体と民間の求人で、仕事内容と休日の条件を見比べる。
  3. 求人票にない仕事の決め方や休み方は、説明会や面接で聞く。

自治体を候補に残すなら、応募できる採用ルートと準備を確認してください。

運営者

運営者

この記事を書いた人

  • 地方銀行勤務(10年以上)
  • 自治体での実務経験あり
  • 銀行への再就職経験あり

組織は依存先ではなく、自己選択のための道具。

銀行・公務員・出戻りを経験した立場から、煽らず、仕事の中身と判断材料をお伝えしています。

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